01,ホウ酸処理木材(防腐処理材を使用する3つの理由)
①超長期耐久・高耐震住宅の実現
成熟した社会に豊かな住環境を整える政策課題として、長時間にわたって循環利用できる住宅、つまり『超長期住宅』が挙げられます。
具体的には、
- スケルトン(構造躯体)を耐久性・耐震性にインフィル(内装・設備)を可変性に優れるようにし、堅牢でかつ変化する住宅の実現
- 次世代へ引き継ぐにふさわしい住宅の質(省エネ・バリアフリー)
- 周辺の町並みとの調和
などが目指すべき項目です。防腐処理材を使用することは、このうち特に『スケルトンを耐久性に優れるようにし、堅牢な住宅を実現する』ことに貢献できます。
②維持管理が容易
長時間にわたって住み続けるためには、住宅の点検やメンテナンスが不可欠です。ところが実際には、壁の内側などは壁をはがさなければ手を入れられないので、なかなか大変な作業になります。防腐処理材を使用することによって、これらの部位の耐用年数が長くなり、点検やメンテナンスの間隔を長くすることができます。
③万が一の瑕疵にも安心
新築住宅の売主等は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づき、住宅の主要構造部分の瑕疵と、雨水の侵入の瑕疵について、10年間の瑕疵担保責任を負うこととされています。
この場合の主要構造部分とは、「柱や梁など構造耐力上主要な部分」で、瑕疵とは本来の機能を満たしていないことなどを言います。
もちろん、10年以上の耐久性が求められることは当然ですが、少なくとも10年は傾斜やひび割れ、欠損、変形を発生させることのないようにしなければなりません。もし瑕疵が生じた場合には、建設業者は無償補修等の義務を負います。
防腐処理材を使用することによって、瑕疵の発生を長期にわたって抑制することができます。
02,安全性
ホウ酸は、シロアリや腐朽に高い効果を示す一方で、人体には安全な物質で、経口急性毒性は食塩と同程度です。これまでの動物実験でも、発ガン性、変異原性は認められておらず、人や動物に対して無害であると言えます。ホウ酸塩は今日でも洗眼剤や化粧品の防腐剤として使用されています。
03,耐久性
ホウ酸塩は、動物の体内の細胞レベルではじめて効力を発揮します。哺乳動物では過剰なホウ酸塩は、細胞へ送られる前に尿として体外に排出されますが、血液浄化能力のない下等動物では食物中のホウ酸塩がすべて細胞に運ばれ、限界を超えると餓死します。そのため、処理木材は高い防腐・防蟻効果を示します。イエシロアリの食害の激しいハワイでは、1985年に木造建築構造材の防蟻処理が義務付けられ、その安全性の高さからホウ酸塩処理が80%以上のシェアを占めています。また、ニュージーランドでも、この50年間ホウ酸塩処理したラジアータパインを建材として大量に使用しています。
加圧処理① 減圧加圧処理
水分を多く含んだ生材の状態でホウ酸溶液を注入する方法です。減圧加圧処理後は木材表面に含浸させたホウ酸溶液を拡散作用によって木材内部(芯)まで薬剤を浸潤させることができます。
加圧処理② 二重真空法
プレカット加工後の構造材を対象として、表面にホウ酸濃厚溶液を浸潤させ、腐朽菌やシロアリからの被害を予防します。全棟(一軒分の構造材すべて)処理することを前提とした処理技術です。
表面処理
現在、現場処理に使用されている農薬系防蟻剤は、農作物の残留農薬問題を回避するため分解しやすく、木部処理の効果は、5年しか持続しません。5年毎の再施工が必要ですが、施工できるのは床下に露出した木材だけで、外壁構造材は5年でシロアリに対し無防備となります。
ホウ酸表面処理は、塗布された薬剤が揮発や蒸散することがないため薬剤の効果は半永久的で、環境に負荷をかけずに建物の老朽化を抑制します。
04,あすなろ建設×R+house沖縄市南は、構造材すべてを加圧注入処理剤を採用。